10年以内に生活を変える度★☆☆☆☆
技術の確実性 ★★☆☆☆
生活への影響度 ★★★★★
2010年頃には、Googleの子会社Waymo社、Uber、Teslaなど、多くの会社が自動運転車の開発を強化しており、2018年までには実用化などと言っていた。私も、本当に実用化されるなら、借金してでも買いたいと思っていた。
しかし、2023年の今も、試験走行以外での自動運転車は走っていない。もちろん市販もされていない。
現状では、多くの車がカメラ、レーダーなどのセンサーを複数搭載しており、高速道路上では、一定のスピードで走行し、路肩の白線などをランドマークとして、ほぼハンドルに触らなくても走行できるようになってきている。
しかし、一般道では状況は複雑だ。歩行者は、信号が赤でも渡るし、横断歩道のないところでも渡る。対向車も法律を守って走行するとは限らない。2010年ころには80%が完成したと思われていた自動運転車でも、残りの20%の完成度を高めることが極端に難しい。
Teslaも自動運転パッケージを搭載したソフトウエアをβ版として$15,000で販売していたが、突然路上で停止するなどのトラブルが発生し、National Highway Traffic Safety Administrationが36万台ものリコールを行った。
2030年には高級車を中心に、自動運転が実装されるというMcKinseyの予測もあるが、個人的にはまだ未知数だと思う。
一方、別のポストでも書いたとおり、日本は高齢化に伴い、タクシーによる人員輸送は、10年程度で崩壊する。その代替手段として自動運転が間に合えば、老人による免許返納も問題ないし、過疎地に老人が住んでも移動手段を確保できるかもしれない。高齢化と人員輸送の問題は紙一重だ。自動運転を積極的に試験導入し、実用化が必要なのは、世界中で日本と言える。
しかし、米国を始めとする自動運転先進国と比べて、日本の実用化状況は、遅れている。どのくらい遅れているか、現状はどうなっているかは、具体的にまとめたい。